どこへ向かうのか。

生活は別にそれらしく、上がり下がりしながら前へ進んで行く。
その中で、舵を取っている俺は航路を間違ったのじゃないかと不安でたまらない。

コンパスを見ていないからである。

じゃあ実生活においてのコンパスとはなんだろう。

方向指示器。

人生に南北があるはずもないし、四方を設定するのもまた自分である。

とするならば、中心がなくてはならない。

中心とは船。自らのこと。

船を構成する材木や機器、塗料や厨房のステンレス。それら全てを把握していなくても、私の身体という船は前へ押し進む。

心という航海士が、不安定ながらも舵をとる。

コンパスなどもとより、必要ないのかもしれない。

人生という大海原においては。